2021年4月16日金曜日

【お知らせ】原告本人尋問&木暮一啓東大名誉教授の証人尋問の準備のため、インタビュー形式の陳述書・意見書を作成、提出(2021.4.14)

原告の本人尋問と木暮一啓東大名誉教授の証人尋問の申請を2月17日にしましたが(その記事は->こちら)、その尋問準備のために、インタビュー形式で原告の陳述書(PDF->こちらと木暮氏の意見書(PDF->こちら)を作成、4月15日、提出しました。

これは、《被告農研機構で作成した実験ノートは、私的、個人的なメモのたぐいのものだから開示の対象にならない。理研や京大が実験ノートを組織的なものとして開示の対象としていても、それはそちらの勝手。我々の実験ノートには何の影響も関係もない》という被告主張が真っ当な研究者なら誰が考えてもおかしいものであることを、実験ノートの根本に立ち返って考察したものです。 

2011年3月11日以降、日本と世界を襲ったのは、決して、放射性物質の暴走、新型コロナウイルスの暴走ではありません。放射性物質もコロナウイルスも、自ら持っている属性、自然的メカニズムに従って動いているだけで、突然、新たな属性、行動を起した訳ではないからです。本当の問題は放射性物質による惨劇、新型コロナウイルスによる惨劇を許した我々の「先端科学技術の暴走」の側にあります。

暴走しているのは「先端科学技術」であって、放射性物質でも新型コロナウイルスでもない。このことに思いを寄せる時、私たち市民のミッションは、この「先端科学技術の暴走の防止」のためにいかにして市民のコントロール(=シビリアンコントロール)を見つけ、実行に移すかにあります。
そのコントロールの最も有力な方法の1つが「先端科学技術の真実を公開すること」です。しかし、いくら公開しても、それがウソだったら意味がありません。これまでの数々の事例が示す通り、研究者は様々な思惑、理由から、しばしばウソをつく(自殺者まで出したSTAP細胞事件がその典型)。ところが、その中にあって、唯一、ウソをつきたくてもつけないのがほかならぬ「実験ノート」。実験直後の時点で、生データに思惑を入れて、変造することは至難の業だからです。だから、STAP細胞事件でも実験ノートで研究不正の有無を判断した。
この意味で、実験ノートに記録された生データの公開こそ、「先端科学技術の暴走を防止」するため最も有力な手段である。この点を自覚した原告と木暮東大名誉教授は、どんな手を使ってでも、実験ノートを開示させないという被告の理不尽な姿勢に、真正面から異議を述べたのが今回の陳述書2と意見書6です。

私は、この書面を眺め返しながら、ここには、人類の存亡は「先端科学技術の暴走を防止」できるかどうかにかかっているという厳粛な真理を自覚した人たちの切なる願いが刻まれていると思いました。

 原告陳述書(2)全文のPDFは->こちら

木暮意見書(6)。全文のPDFは->こちら


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